コラム

と 突然の別れ・・・誰にでも、きっとあると思うのですが。

突然の別れ・・・誰にでも、きっとあると思うのですが。

私も今までの人生の中で、何回となく経験してきた。
一番忘れられず、しかも悲しかった別れ。
それは母との別れである。
父は69歳で他界した。私がまだ、20歳代の頃である。
がんという病と闘いながら、力尽き亡くなってしまった。
母との別れは、本当に突然であった。
夜10時頃、実家の兄からの電話。
「ちょっとした事故で、危篤状態である、今日中、持つかどうかと医者に言われた」と。
その日は、いつにない雪が深々と降り続いている。見る見るうちに、何十cmも積もる。
夫とすぐ、里に帰る準備をする。「行くまで頑張っていてね、死なないで」と、心の中で叫んでいた。
普段だと高速道路を使えば2時間くらいで着くのに、その日は前が見えないくらいの雪。
運び込まれた病院に着いたのは、夜中の2時過ぎ。
母はまだ、息があった。嬉しかった。眼を明けることも、呼びかけに応えることも叶わなかったが、暖かい手が嬉しかった。
何故か私の夫が呼びかけると、かすかに反応をするのである。
優しい夫が、きっと好きだったのであろう。実の子が呼びかけても反応しないのに・・・。
少し妬けるような、不思議な気持ちになったのを、今でも覚えている。
母のベッドの横で手を握り締め、かすかに聞こえる息遣いを聞いていた。
が、先生が仰っていた時間より、少しだけ長かったけれど最後の時が来た。
その先、「延命処置はどうされますか」の質問に、兄弟姉妹みんなが、「自然のままでいいです」と答えた。
私が連絡をもらってから、ちょうど12時間後に、静かに息を引き取った。
手を握り締めていた私は、段々温かさがなくなっていく母の手を、思わず握り返していた。
再び元には戻らなかったが、母の顔は安らかな顔であった。
「ありがとう、ありがとう、私を生んでくれて、育ててくれてありがとう」
もっともっと親孝行したかったのに、それも今は叶わなくなってしまった。
いつか訪れる別れとして考えてはいたが、やっぱり悲しく寂しい。
母は85歳であった。もう10年が、経過している。
芯が強く、父の頑固にも耐え、でも花が好きで明るい人だった。私と同じ寅年である。
今生きていれば、父は100歳、母は95歳である。
「親孝行、したいときには親はなし」、まさにその通りである。
私も今は孫4人、お陰さまで幸せに暮らしている。
親のお世話は直接できないが、たくさんの母や父に囲まれている。
親の偉大さやありがたさは、今になってしみじみと胸に応える。
私自身、どんな別れをするか分からない。
まだまだ遣り残したこと、お返しをしていない事がたくさんある。
でも、最後は誰にも分からない。
だからこそ、1日1日を無駄にせず、精一杯に生きていく。
母の他にも、私の大切な人が突然、この世からいなくなった。
政治家をしていたときの、私の後援会長のHさん。事故だった。60歳を目の前にしての、突然の別れ。本当にいい人だった。
彼が大きな声で怒ったり、いやな顔をしていた所を見たことがない。
本当に優しくいい笑顔で、頼まれたら嫌といわずに、黙々と働いていた。
また、私がデイサービスを立ち上げようと、空き家を探していたとき、人一倍熱心に協力してくださったTさん。彼女も突然だった。
人の一生は、波瀾万丈である。
私もいつかこの世に、さよならをしないといけない。
もちろん、何時かは分からない。
悔いのない時間を・・・と思っても、これでよし!は無いかもしれない。
でも、やっぱり自分の納得のできる、一生懸命を生き抜いて行きたい。
たくさんの人の力をお借りして、ほんの少しの恩返しもしながら。
生きていて良かった、あなたに出会えてよかった!!!
そう言ってくれる人が、一人でも出来るように・・・これからも突然を覚悟しながら。
明るく生きていこう!!!そう改めて、心に誓った。





コメント一覧
 

記入者:わくわくかーさん  投稿日:2009年06月26日 

美津恵さん 私にも突然の別れが訪れました。義父が 夜中に突然息を引き取りました。
誰も気がつかないうちに・・・義母の悲鳴で飛び起き・・・駆けつけましたがもう唇は、蒼くつめもチアノーゼが出て・・・すぐにかかりつけの医者に連絡し来て頂きました。あまりのことに泣くこともできず・・・ただ頭の中でしっかりしなくちゃ・・・と呪文のように唱えつつばたばたと朝を迎えたのでした。
ただ救われたのは、義父の顔が実に穏やかに眠っているかのような様子だったことでしょうか・・・
美津恵さんにこんな話を書いていて・・・やっと静かに涙が出てきました。ありがとうございます。

 

記入者:NPO法人 おらとこ  投稿日:2009年07月15日 

わくわくさん、ご無沙汰でした。コメントありがとう。最近、何故か忙しく、お返事してなくてごめんなさい。義父の別れ、本当に淋しかったでしょうね。
新しい私のページに、死について書きました。でも、お互いにコメントを読んでいると、一人じゃない・・・と思えて、とても嬉しいです。
これからもまた、いろいろと書いてね。ありがとう、いつも感謝です。


コメントを入力する
※コメントを投稿するには、ログインをしてください。
※会員登録がまだの方は、今すぐ無料登録

戻る